詳細説明
世界の暮らしを表現するコラボレーション空間、綿半銀座
「人間ギャラリー」の005号展ブックレット。
黄檗賣茶流・中澤家元と作曲家・清末有人氏を迎え、6月17日から22日の6日間
誰にも予測できない、世にも面白い「不識」の人々が集います。
「不識(ふしき)」
なにも知らない人が集まる。
現代は、高度情報化社会であるといわれて久しく経ちま
した。日々国境を越え、求めると求めざるとに関わらず、
洪水のように個人へと大量の情報が流れ込み、その情報が
さらに多くの人たちに流れていくといった仕組みが構築さ
れました。
このような時代では、量と質、両方の観点から、有益と思
われる情報をより早く、より多く手に入れる者に価値があ
るとされがちです。しかしながら、有益な情報を得ること
ばかりに縛られ、自分が知り得る知識や価値観、経験だけ
に固執する。「知識」こそが全てと考えるのはいささか浅
薄かもしれません。
「不識」。しらない。
何かを為しえた事が偉い訳ではない。
何かを知っている人が偉いわけでもない。
そんなことはどうでも良い。
今求められているのは、人と人とが心を紡ぎ、それぞれが
持っている知識を共有し、お互いを認め合い、何かを生み
出していく、あるいは助け合っていくこと。
今回のギャラリーでは、参加者同士の交流やセッションを
通じて、歴史や文化、哲学、経済、音楽など様々な分野の
価値観を共有し、真に世界で活躍する日本人としての確固
たるアイデンティティと世界を鳥瞰視する洞察力を深めて
いきます。